DENTURE
入れ歯による治療は、歯の欠損を補う治療の中で最も幅広い症状に適用できる治療です。他にもブリッジやインプラントという治療もちろんありますが、入れ歯でなければ治療できないというケースの場合に多くの方に選択されています。
入れ歯は「噛みにくい」「痛い」「しゃべりづらい」といったイメージを持つ方もいらっしゃるかも知れませんが、お口にフィットする入れ歯ならそのようなことはありません。使い心地の良い入れ歯を作製するためには、精密な診査と設計、技工技術が必要です。
テレスコープデンチャーとは、ドイツで発明された入れ歯です。この入れ歯は、歯に金属製の内冠を被せ、義歯(外冠)を装着することで、お口の中でフィットさせます。その為、入れ歯であることが気にならないほど、見た目が自然です。また、食事の際に外れてしまう心配がなく、取り外す事なく就寝できます。
テレスコープデンチャーは、ドイツでは広く用いられている入れ歯です。精密な技工や専門の技術を必要とするため、日本では取り扱う歯科医院が少ないのが実情です。当院ではテレスコープデンチャーの優れた点に着目して、適応できる患者さまには第一選択としてお勧めしております。
テレスコープデンチャーには、一般的な入れ歯では得られない多くのメリットがあります。
歯にかけて安定させる留め具がないので、入れ歯をしていることが目立ちません
ズレたり、外れたりすることがないので、食事や会話でのストレスがありません
安定性が良いので、取り外す必要はありません
義歯を取り外せる為、歯と義歯をいつでも清潔な状況を保てます
一般的な入れ歯と比較して耐久性が高く、修理できる構造なので長くお使いいただけます
IPSG包括歯科医療研究会で、これまでに、咬合(かみ合わせ)とテレスコープデンチャーについて多くのことを学んできました。この知識と技術を活かし、テレスコープデンチャーで、多くの患者さまに健康的にお口の環境を維持しつつ、食事、会話を楽しみながらいつまでも豊かな生活を送っていただきたいと願っております。
失った歯を補う治療では、インプラント治療が知られていますが、入れ歯の「見た目が悪い」「噛めない」「外れる」といったデメリットを解消できる治療法である、テレスコープデンチャーは、インプラント治療と比較しても優れた治療ということに変わりありません。
むしろ、骨の状態が悪くても治療可能です。外科手術を受けられない方でも、しっかりかめるよう治療していただくことができます。
テレスコープデンチャーには多くの種類がありますが、当院では主に下記を取り扱っております。
リーゲルとはドイツ語で閂(かんぬき)という意味です。義歯にレバーをつけ、それを開閉することで義歯を着脱します。
構造は歯に鍵穴のつけた内冠を被せ、義歯に鍵となるレバーをつけて歯と義歯を一体化させることができます。
欠点:取り外しに慣れることが必要です。
歯に冠をかぶせ、義歯には取り外しのレバーはありませんが、一度義歯をはめるとゼロフィットする精密な内面の構造です。
スイス製の腕時計のような精巧さを持ち合わせた、接面です。内冠と義歯のあわさるところは機械研磨が必要なのですが、きれいな一面になるように研磨しないといけないため、高い技術力と時間が必要です。まさに完全オーダーメイドの義歯です。
また、取り外さなくてすむブリッジ〈歯をつなげるタイプ〉は、1本歯が悪くなってしまうとブリッジすべてを壊し、新しく作り直さないといけません。このような場合(長いブリッジ)にも取り外せるタイプにすることで、歯を手入れしやすく、義歯と歯を清潔に保つことができます。もちろん、ブリッジ同様の強さもあります。外せるブリッジとして使用していただけます。
修理可能なため、新たに作り直さなくて良いことがほとんどです。
欠点:取り外しに慣れが必要です。
ご自分の歯が1~3本になってしまった場合に適用されます。(全てとは限りません)
従来の留め具を使った義歯だと安定が良くなく、留め具をかけている歯にかかる負担が大きすぎて自動抜歯装置となりかねません。
将来総義歯になってしまうことが多いですが、最初から義歯に内冠をかぶせ義歯に入れることができれば、見た目にも義歯をつけているとはわからず、安定してしっかりと噛むことができます。
万一歯を失ってしまう場合にもそのまま使用できます。
修理可能なため、新たに作り直さなくて良い場合が多いです。
欠点:総義歯タイプなので少し慣れる時間が必要です。
テレスコープデンチャー
リーゲルテレスコープ
1,100,000~2,806,000円
コーヌステレスコープ
1,111,000~3,290,000円
レジリエンツテレスコープ
1,100,000~2,156,000円
※治療費には消費税(10%)が含まれています
部分入れ歯は、お口の中で安定させるために残っている歯で支持しますが、総義歯(総入れ歯)は、歯ぐきの粘膜に吸着させる仕組みになっています。そのため、強く噛めない、噛むと痛い、外れやすいというようなお悩みがある方もいらっしゃると思います。
当院では、会話が相手に伝わりにくく苦労している、総義歯だけど硬いものが食べたいという患者さまにシュトラックデンチャーという総義歯を製作しています。あごが痩せてしまい、歯科医院で義歯(入れ歯)の製作が困難と言われている方や、義歯を装着すると痛い、食事に不自由している、義歯が動いているという方にもお勧めです。
口の周りの筋肉、口の中の筋肉を利用し義歯を安定させるという考え方です。
大きさも厚みもありますが、筋肉が上手に動かせる大きさと厚みにすることで安定した義歯になり、口を大きく開けたときに落ちてこない、食べていて動かない義歯にすることができます。あごの骨がやせてしまうと、そこの部分でなんとかしようとしますが、どうしても限界があります。口の中の空間をあますことなく利用することで快適な義歯が完成します。
シュトラックデンチャーにおいては、型採りがより重要となり特殊な方法の1つ。それが「上下同時印象」です。この方法を考案されたのは、IPSG代表の日本歯科大学高齢者歯科学講座元教授の稲葉繁先生です。
顎提(歯のあったところの歯ぐき)口の中の空間の型と唇の形を一度に取ります。一度に型が取れることで、かみ合わせの位置が決まりますので、通法(上下の型を別々に採り、かみ合わせを決めるためにもう一回に来院する)が不要になり通院回数も減ります。
上下別々に型採りしたものを1つに合わせるのは困難ですが、元々一つのもの上下別々にするのは、元が合っているので、離れてもきちんと合わせることができます。唇の位置がわかるため、口を開けたときの歯の位置が決まり、笑っても自然な歯になります。
製作は丁寧かつ精密さが要求されますので、1工程に2~3週間のお時間をいただきます。(混雑状況により前後します)
シュトラックデンチャー
片顎
990,000~1,100,000円
全額
1,980,000~2,420,000円
※治療費には消費税(10%)が含まれています
人間の体は、左右のバランスがとれている必要があり、そのために正しいかみ合わせを作ることがとても重要です。噛みやすい義歯は、口の中だけでなく、あごを動かす顎関節のことも考えなくてはいけません。顎関節も体の関節の一つなので、このバランスが崩れると他の関節、体の他のところに負担をかけてしまいます。そうなると、様々な骨格系トラブルを引き起こし、肩こりや腰痛、頭痛、めまいなどの原因になります。
当院の咬合診査は、顎関節に対して頭蓋骨の位置を咬合器(かみ合わせを疑似的に再現する装置)に反映する(フェイスボウトランスファー)ことで正確性を高めます。体の中心に対してのかみ合わせや歯列の傾きなどを考慮することで適切なかみ合わせをつくり、長持ちする義歯になります。
入れ歯製作において、印象採得(型採り)は非常に重要な工程です。精密な歯型を採ることで誤差が少なくなり、お口にぴったり合う入れ歯を作ることができるからです。
当院では、印象材(歯型を採る際に噛む粘土のような材料)を、一般的に使用されるアルジネートではなく、固まる際の収縮が少ないシリコンを使用しています。また、トレー(印象材を盛る器)は、一度採った歯型から患者さまのお口に合わせて作る個人トレーで新たに採得することで、製作過程での誤差を最小限に抑えます。
歯科技工とは、歯科治療において得られた検査や診断に基づいて設計された入れ歯や詰め物・被せ物を実際に形作る作業で、歯科技工所という施設に依頼するのが一般的です。
このため、歯科医師にいくら技術があっても、依頼する歯科技工所が見合っていなければ、作成される技工物にも差ができてしまいます。
当院では、入れ歯製作において選び抜いた歯科技工所と密に連携を取ることで、質の高い入れ歯をお作りします。入れ歯の種類によってより専門的な技工所を選択する工夫もしています。
せっかく作った入れ歯なら、一日でも長く使いたいと思われることでしょう。しかし、お口の状態は日々変化していくため、いくらぴったり合う入れ歯でも徐々に合わなくなっていくものです。そして、合わない入れ歯を使い続けることで、お口の状態も悪くなっていくという悪循環が起こります。
当院では、入れ歯のアフターケア(メンテナンス)に力を入れています。お口や入れ歯の状態に合わせて調整や修理を行うことで、入れ歯の寿命を延ばすことができます。また、自由診療入れ歯には、保証制度を設けており、万が一破損してしまった場合でも安心です。
※保証期間は入れ歯の種類や大きさによって異なりますので詳しくはスタッフまでご確認ください
※保証期間中は入れ歯の品質をお約束するために継続的なメンテナンスをお願いしています
※自由診療(保険適用外)
多くの歯を失っている場合、保険の入れ歯は安定性や強度を保つために、入れ歯の土台(床)に厚みを持たせることになりますが、金属床義歯は金属フレームで土台を形成しているため、入れ歯を薄く設計することが可能です。金属とは言えとても軽い材料を使うので、装着したときの違和感もより少なくなります。
また、金属は熱の伝導が良いことから、食べ物や飲み物の温度がわかり、おいしく感じられます。留め具も使用しますが、金属床義歯の場合は歯ぐきの部分で支持(負担)するため、留め具をかける歯の負担が減ります。
部分入れ歯をお口の中で安定させるためには、隣接する歯などに金属の留め具(クラスプ)をかけて固定させますが、ノンクラスプデンチャーはこの留め具がありません。つけていることが目立ちにくいという特徴があります。
また、ノンクラスプデンチャーは、軽くて弾力のある素材で作られているため、薄くできるメリットがあります。ただ、場合によってはなじむまでに時間がかかることがあります。
金属床義歯
264,000~1,045,000円
(特殊コーティング変動あり)
ノンクラスプデンチャー
110,000~440,000円
※治療費には消費税(10%)が含まれています
セラミック治療や自費で行う場合、保険診療に比べて当然ですが金銭的な負担がかかります。ここで、インプラントやセラミック・矯正治療を行う場合にぜひ取り入れていただきたいのが医療費控除の制度です。医療費控除は、自費診療の歯科治療においても一部受けることができます。
そもそも医療費控除とはどのような制度なのでしょうか?
医療費控除とは、一年間(1/1~12/31)に支払った医療費と通院にかかった交通費が10万円を超える場合に、税務署に申告手続きを行うと、過去5年間までさかのぼって医療費控除を受けることができます。
医療費控除の対象となる具体的な歯科治療は以下のようなものです。
子どもが受けた歯科治療の場合、付き添って通院した親の交通費も医療費控除の対象となります。
ホワイトニングは医療費控除の対象にはなりませんが、セラミックやインプラント治療では医療費控除を受けることができます。ただし、これらの歯科治療おいても、明らかに審美目的である場合には対象にならない場合もあるので注意しましょう。
特にインプラントやセラミック治療、矯正治療を受ける場合、医療費控除の対象となるので申請手続きを行うと思います。
医療費控除では、「容貌を美化するための治療」は控除の対象外とされています。なので、明らかに美しさを追求するために行った白い歯の治療や歯並び治療は医療費候補の対象外となります。また、ホワイトニングも医療費控除の対象外です。